土曜日です。

東京は寒くて暇です。

暇な時、僕は「ふわっち」という動画配信サイトを観ることがあります。

ふわっちは誰でも動画を配信・視聴できるサイトで、視聴者が投げ銭することで配信者にお金が入ることもあります。

そのため同じ動画配信サイトである「ツイキャス」よりも、金に飢えた配信者が多い。

過疎配信者と呼ばれる、視聴者0か1人か2人くらいの配信者を観ると、本当に哀れです。彼らは一生懸命「(金に変わる)アイテムください」とか「ミルク代ください」とかテロップで書いたり、言葉で言っているにも関わらず、ほとんど誰も観てないし、観ていても誰も投げ銭などしません。

でもそういう彼らが「どうしてカネが必要なんだろう?」と考えながら観ていると、ちょっと面白いんです。

彼らは色んな事情を抱えている。借金だったり旦那の稼ぎが悪いだったり。

そういう事情を知るのが面白くて、過疎配信者のいわゆる「乞食配信」を観る。

でもね、これってすごく性格の悪いことだと思うんですよ。

さらにこんな性格の悪いことをし出したのは、僕ががんに侵されてからなんです。

僕も色々抱えているわけですよ。お金は幸い今のところ大丈夫だけれど、それ以外の例えば人工肛門になって身体障害者になったとか、その他にも体に色んな欠陥ができたという面で、僕も不幸の仲間入りをした。

だから僕はふわっちで「僕より不幸な人」を探して、溜飲を下げているだけなんじゃないか?

本当に僕は性格が悪くなってしまった。がんのせいで。
ハッキリがんのせいにしますね、僕は。がんが僕から幸せの全てを奪い去って行った。がんが本当に憎い。

そのやるせなさを、ふわっちの乞食配信者を観ることで、溜飲を下げているのが今の僕です。
飽きるまでこういうことは続くでしょうね。

でもこういう風になってしまった自分が、本当に嫌です。性格がどんどん悪く淀んでいってしまうようで。でもプラスに向けようにも、何をすればいいのか分からない。小説を書く気力は、最近ではついぞ失われてしまっています。書けば書くほど、「壮大な失敗作」を生み出しているようで。

がん患者だって、「病気から何かを学んだ」偉い人ばかりじゃないんです。何も学べず、がんを憎みながら日々を生きている人間だっているんです。