吉野家、松屋、すき家。
煮る牛丼の御三家と言えばこれですね。

僕も若かった頃、飯代を浮かせたい時は度々利用しました。
でもどの店に入っても、味はいまいち「うーん」なんです。一度大学の先輩と松屋に行ったことがあって、先輩に正直にそのことを話してみると、「お前はまだ牛丼の本当に美味い食い方を知らないだけだ」とドヤ顔で妙な勘違いをされ、「よく見ておけ」と先輩が取った行動は、牛丼並盛に並々と紅生姜を盛り、真っ赤っかになった牛丼を餌に群がる家畜のごとくかきこむ……という離れ技。

せ、先輩それって単なる貧乏メシじゃないっすかーーー\(^^)/

とも言えず、しぶしぶ真似をしてみたら、案の定激マズでした。
牛丼って本当にその人の味覚が分かりますね。

そんな折、大学の近くの老夫婦が経営している今にも潰れそうな蕎麦屋で、牛丼を裏メニューとして出してることを知りました。食べてみると、めちゃくちゃ美味い。御三家のうっすーいビミョーな味付けの記憶などどこかへ吹き飛んでしまうほど、味が肉に染みてて美味い。

それ以来よく通っていたのですが、大学卒業と共に行かなくなりました。
けれどもあの味がどうしても忘れられず、数年後に足を運んでみると、老夫婦の店は見事に「銀だこ」に変わっていました。

残念。

それ以来、焼き牛丼にハマったくらいで、煮た牛丼の美味い店は探せずにいました(別に探すほどでもないんですがね笑)

ところが、なんと今日、全ての牛丼を上回る人生で最高の牛丼を食べました。

その牛丼は黒毛和牛と最高玉ねぎといった風に素材にこだわり、味付けも最高。肉にタレがよく染みてて極上の味わいを醸し出す。勿論紅生姜のような安っぽい小道具で味を誤魔化す必要もない。

本当に今までの人生で一番美味い牛丼でした。

その作り手、シェフは誰か?

もう勘のいい方ならお気づきですね。

ええ、僕の母の手作りです(笑)