確か僕が中学生だった頃、父方の祖父が胃がんを患い手術しました。
当時両親と共に祖父の病室まで行ったので、ハッキリと覚えています。

その時はまだ自分がいわゆるがん家系に属するという自覚もなく、「じいちゃんはよ治ったらええなあ」くらいの感覚でした。
結果として祖父はがんを克服し、その後80代後半くらいまで生きました。

しかし「おや?」と思ったのは、僕が20代半ばくらいの頃、父が前立腺がんを患った時です。
父は当時会社役員として脂が乗ってた時期だったので、当時としては先進医療に入る放射線治療を受け、今でも元気にテニスやゴルフ三昧の生活をしています。

さすがに父のがんを知った時から、「うちはがん家系だよなあ。俺も危ないなあ」と一種の覚悟はしていました。
ただ当時は僕もまだ若かったこともあり、また祖父も父も高齢になってからがんを患ったことも手伝い、自分もがんをもし患うとしたら50代とか60代とかそれくらいだろう、と甘く見ていました。

だから日々の食生活には全く気を遣わず、ブクブクと太っていた時期もあったし、慢性喘息と診断されたこともあったし、それでも煙草も吸うという生活を送っていました。

その後煙草は何とかやめられましたが、相変わらずがんは遠い存在と思っていたところへ、6年ほど前でしょうか。今度は母の直腸がんが発覚しました。幸い初期だったので、内視鏡手術で無事終わり、その後5年間再発もなく今に至ります。

この母のがんにより、僕はいわゆるがん家系どころではなく、「がんエリートじゃないか」とかなり落ち込みまた戸惑いました。

また調べると直腸がんや前立腺がんは遺伝性が高いとのこと。
お先真っ暗です。

そこで以前にもこのブログでまとめたように、30代後半から人間ドックに通い、40になってからは区の健康診断とがん検診を欠かさず受けていたのですが……現在はこんな風に、がんを患いがんに苦しめられ、手術はしたものの再発し再びがんに苦しめられています。

一体僕の過ちはどこだったのでしょうか。

20代の暴飲暴食暴煙?
がんは高齢になってから患うものだという、誤った認識?

僕には分かりません。
でもまさか40とか41の若さでがんを患うなんて、これっぽっちも思っていませんでした。

次第に健康に目覚め、煙草をやめ、キックボクシングジムにも通い毎日筋トレをし、食生活にも気を遣い始めた矢先にこんな重篤ながんが発覚するなんて、本当に悔しいし悲しいし不運だなあと思います。

後ろばかり振り返っても仕方ないのですが、本当に神様や仏様やご先祖様は冷徹で残酷だなあと、恨めしくもなります。

今、右足が激しく痛くて、歩くこともままなりません。
その痛みと左脇腹にできたストマと首から下げた抗がん剤のボトルだけが、「ああ自分はがんなんだな」と自覚する要因ですが、それでも時折自分はもう長くないんじゃないかと弱気になることもあります。

でもたとえ僕が短命で力尽き子孫を残せなくて家系が途絶えたとしても、それはご先祖様のせいでしょ、と笑ってあの世で言ってやります。

この僕の命や人生は僕だけのもので、僕にすべての自己決定権があるのは分かっているんですが、昔から「ご先祖様を大切に」と教えられてきたので、こういう思考はなかなか抜けません。

でもやはり願うのは、がんの克服です。
僕はまだまだ生きたい。
だから辛い通院も辛い抗がん剤治療も、歯を食いしばってやってるのです。